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2010年6月17日木曜日

KUMAMIに関する一考察「リズム感」

うたの日ライブの後、BYGオーナーさんとの話の中で「リズム感」の話題があった。
聞き比べまでさせて頂いて、確かにジャンルの違いだけじゃないことを感じたので、ライブレポを書きながらずっと考えていた。で、その「リズム感」を意識して、PCに入れてある手持ちのCDをKUMAMIとそれ以外の人、同じジャンルの人と違うジャンルの人、ごちゃ混ぜに一通り聴き比べてみた。


そしたら、おもしろい!


今まで全然気にしてなかったけど、「リズム感」を意識して聴いてみると違いが際立って聞こえてきた。KUMAMIの曲のリズムの取り方って特殊なんだ。良くあれでリズムが取れるね、っていうくらい。でももっとよく聴いてみると、このリズムの取り方って洋楽のリズム感なんだな。
つまり、英語・洋楽のリズムで日本語・邦楽を歌ってる。
日本語のリズムで洋楽調の曲を歌うんじゃなく、英語のリズムで日本語の邦楽を歌ってる。
クラシックをベースに持ち、洋楽を日常に聴く、全くもってKUMAMIらしい曲たちなんだ。
そう考えるとKUMAMIがEMIだったのも納得感。EMIってクラシックとか洋楽に強いイメージだから。


英語のリズムで日本語を歌うといえばラップとかR&Bではよくあるけど、これはむしろ洋楽に日本語を混ぜ込んだというのが正しいんだろう。
で、KUMAMIはといえば英語のリズム取りでJ-POPを歌っている。
それってやっぱり特殊といえるし、大きな特徴になるもの。


ただ、日本人が持つ体に染み込んだリズムの取り方や日本語のリズムを、大方の日本人は無意識に聴き馴染んだ心地良いもの、あるいは意味のある言葉と認識する訳で。このベースが洋楽・英語のリズムになってしまっているKUMAMIの曲は特徴として目新しさや特殊性を持つとしても、ある意味では無意識下のコミュニケーションを取れないために圧倒的に不利でもあるのだ。民族性による共通言語・以心伝心が使えない、という。
可能性として、脳が他言語をBGMのように聞き流してしまうように、日本語の邦楽であるのに洋楽のように聞き流されてしまうという状況を生むこともあるかもしれない。


しかも、安易にじゃあこれを海外へ持っていこうといっても、それはきっと意味がない。ベースが同じ曲が溢れている以上、逆にライバルが増えるだけの可能性が高い。
日本で、その特徴を、売りに力に魅力に、変えるには?


例えるなら、
海外で修行を積んできた料理人が日本に戻って自分の店を開くとして、
1・本場の味にこだわった店
2・日本人の味覚に合わせて味を調整した店
3・自分の味を追求した独自独特の店
4・修行の成果を生かしたラーメン職人に転向
5・それ以外の・・・?
というような、
方向性の確認とか決定とかをKUMAMIも求められているのかな、と思う。


当たり前といえば当たり前のことなんだけども、屁理屈な脳みそがそんな認識をたたき出して、面白かったのでUPしてみた。
ちなみに一つ例外があって、「風に想う」は日本語のリズムで歌われてる気がする。きっとKUMAMIには、そういうリズム感という点でも歌い難い曲であるに違いないと想像する。


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